こんにちは、モンジュです!
今回は「研修医」についての記事になります。
研修医ってよく聞くけど何のこと?っていう疑問に答えていきます!
研修医には2種類ある
「研修医」と一言で言っても、実は2種類に分けることができます。
「初期研修医」と「後期研修医」です。
世間的に研修医というと、だいたいが「初期研修医」を指していると思います。
ではそれぞれを解説していきます。
初期研修医
初期研修医とは?
医師国家試験に合格し医学部を卒業したての新人医師は、基本的な診療科を2~3か月程度でローテートしながら2年かけて研修しなければいけません。
この最初の2年間の研修期間に当たる新人医師を「初期研修医」と呼びます。
この制度は2004年から始まった「新医師臨床研修制度」によるものです。
この2年間の初期研修を終えると、「医師臨床研修修了登録証」がもらえます。
「新医師臨床研修制度」で導入での変化
2004年の「新医師臨床研修制度」導入後では新人医師にとって次のような変化が生じました。
様々な診療科を研修しなければいけなくなった
新制度導入前までは、卒業したらすぐにそれぞれの診療科に進んでいくことが普通でした。
それが、新人医師は様々な診療科を2年かけて経験しなければいけなくなりました。
給料が増えた
初期研修に当たる医師には適正な給料(20~30万円/月)が補償されるようになりました。
アルバイトは禁止
給料がよくなった分、アルバイトはできなくなりました。
研修医の同意なしの時間外労働はダメ
過酷な労働環境下にあった新人医師の労働環境改善のためのルールだと思います。
市中病院で研修する人が増えた
初期研修は厚生労働省が認めた市中病院でも受けることができるので、大学病院にから出ていく人も増えました。
なぜ新しく制度が導入されたのか?
では、この「新医師臨床研修制度」をなぜ採用する必要があったのでしょうか?
理由は次の3つです。
総合的な臨床能力が身に付かない
この制度が始まるまでは、医学部卒業後にそのまま各診療科に入って専門知識を学ぶようになっていました。
この制度だと、例えば、小児科にすぐ所属した人は「自分は大人を診察したことがありません」といったような事態が起こっていたのです。
つまり、基本的なことは他の科の領域でも出来るようにしよう!ということです。
新人医師の労働環境が悪すぎた
この制度以前には新人医師の給料が10万円にも届かず、アルバイトをせざるを得ないような環境も普通にあったそうです。
そうなると肝心な研修に集中できなくなってしまっていました。
その様な状況を改善する意味もありました。
患者さんへの配慮ができなかった
すぐに専門的な分野に進んでしまうと、患者さんを目の前にしたときに「人ではなく、病を見る」状態になってしまうことも少なくなかったようです。
後期研修医
後期研修医とは?
後期研修医とは2年間の初期研修の後に、各診療科に分かれてから行われる研修のことです。
通常は2~3年間にわたって行われ、その時期に当たる医師のことを後期研修医といいます。
2年間の初期研修を終えて初めて、自分の希望する科をしっかり学べるのです。
流れとしては
「2年間の初期研修」→「2~3年間の後期研修」→「専門医取得」
というのが一般的です。
後期研修は義務ではない
じつは、後期研修は努力目標であって義務ではありません。
なので初期研修だけ終わらしてから、医師のアルバイトだけで食べていくという選択をする人も中にはいるようです。
初期研修医と違う点
初期研修医から後期研修医になると何が変わるのでしょうか?
自分の希望する科で研修出来る
初期研修のように複数科をローテートする必要は無く、自分で研修先の科を選ぶことが出来るようになります。
例えば、内科、産婦人科、皮膚科…などです。
アルバイトが解禁される
初期研修を終えると、それまで禁止されていたアルバイトが解禁されます。
なので人によっては一気に年収が増加するようです。
まとめ
今回は「研修医」についての記事でした。
この「新医師臨床研修制度」には賛否両論あるようですが、医師としてのキャリアを考える上では非常に重要です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ではまた!
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