【ウイスキー基礎講座】製造工程 ~製麦(モルティング)~

ウイスキー

こんにちは、モンジュです!

前回はウイスキーが出来るまでの過程をザックリ解説しました。

今回からは各製造工程を詳しく見ていこうと思います。

まずは製麦せいばくです。

 



製麦せいばく(モルティング)とは?

ウイスキーの原料である「大麦」を発芽させることで「大麦麦芽おおむぎばくが」にする作業工程のことです。

こうして大麦を大麦麦芽にする工程を製麦せいばくといいます。

大麦麦芽が「モルト」とも呼ばれるので、この工程は「モルティング」ともいわれます。

わざわざ大麦をモルトにする意味は?

大麦に含まれる栄養は「デンプン」という形で存在しています。

大麦はこの「デンプン」でエネルギー源を確保しているのです。

この「デンプン」は多糖に分類され、単糖の「グルコース」が長く連なった構造をしています。

しかし大麦は「デンプン」をそのまま栄養として利用し成長するのではなく、「グルコース」に分解する酵素を発現させて「グルコース」を得ることで発芽のエネルギーとします。

そしてウイスキー造りで欠かせない酵母菌もアルコール発酵を行う時に、大麦が成長する時と同様に「デンプン」ではなく「グルコース」を使用します。

つまり大麦の「デンプン」をそのまま用いてアルコール発酵を行うことはできず、「デンプン」を酵母菌が利用できる単糖の「グルコース」まで分解してあげる必要があるのです。

そのためにまずは大麦を発芽させることで「デンプン」を「グルコース」に分解する酵素を発現させてあげることが重要なのです。

大麦を発芽させて、この酵素を発現させるための工程が「製麦(モルティング)」というわけです。

製麦の意味

製麦の工程

製麦の工程は次の4段階からなります。

それぞれ解説していきます。

選粒せんりゅう ~粒の大きさをそろえる~

収穫した大麦は1~2か月寝かしてから使用します。

そしてまずは大麦の粒の大きさをそろえます。

こうすることで、水分の含有率や乾燥の時間をそろえると同じように発芽させることができるようになります。

この工程を選粒せんりゅうといいます。

浸麦しんばく ~大麦の水分含有量の調節~

選粒を終えて粒の大きさがそろったら、次は浸麦しんばくです。

「浸麦」とは大麦を水に浸したり水から上げて乾燥させたりして、その水分含有量を30~45%ほどにする工程です。

最終的には、芽がちょこっと出た状態になります。

こうすることで、大麦が発芽するための条件が整います。

攪拌かくはん ~発芽させる~

浸麦を終えた後の工程が攪拌かくはんです。

発芽条件を満たした大麦を湿度が高くて低温(15度ぐらい)の部屋に移動させ、攪拌させ酸素を供給してやることで芽が伸びます。

数日かけて芽の長さが粒の2/3程になれば完了です。

乾燥かんそう ~発芽をとめる~

最後は乾燥かんそうです。

無煙炭やピートを燃やした熱を利用して、大麦を乾燥させて芽の成長を止めます。

また、この工程でいわゆる「ピート香」がウイスキーに加わることとなります。

この乾燥は「キルン」と呼ばれる建物で行われます。

上の画像のような三角屋根がついた塔が目印です。

以上で、モルティングは終了です。

モルティングの難しさ

上のような工程を経るモルティングですが、その難しさは発芽条件をそろえる技術と、どこまで成長させるか?の塩梅を見極める部分だと思います。

デンプンはあくまでもウイスキー造りのために使用したいのであって、大麦の発芽のために使い切ってしまってはいけません。

なので酵素も出てきてデンプンも残っている、そのちょうどいい頃合いを見定めるのが職人の腕の見せ所となります。

まとめ

以上が「製麦(モルティング)」の詳しい説明でした。

ウイスキーの原料である大麦の仕込みが終わった段階です。

ウイスキーの核である原料の「大麦」に手を加え、ピート香を付ける大事な工程でした。

次は糖化とうか(マッシング)」です。

ではまた!

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